平成13年に国内でBSE( 牛海綿状脳症 )の牛が発見されて以来、国内で様々な対策が講じられました。と畜場における特定危険部位「SRM」の除去およびBSE検査、BSEの発生原因とされている「肉骨粉」の飼料利用全面禁止などです。以上のことなどから、BSEの発生リスクは減少し、平成21年以降、国内においてBSE牛は確認されていません。
平成13年に国内でBSE( 牛海綿状脳症 )の牛が発見されて以来、国内で様々な対策が講じられました。と畜場における特定危険部位「SRM」の除去およびBSE検査、BSEの発生原因とされている「肉骨粉」の飼料利用全面禁止などです。以上のことなどから、BSEの発生リスクは減少し、平成21年以降、国内においてBSE牛は確認されていません。
BSEは1986年イギリスで発見され、その後、BSE感染牛の加工食品を経口摂取することによる人への感染が危惧され始めました。世界では、1992年頃に約37000頭もの感染牛が発見されピークに達しましたが、BSE対策が着実に進み2012年には約21頭まで減少しました。
BSEは伝達性海綿状脳症と呼ばれるプリオン病の一つです。もともとヒトや動物の体内にある正常な蛋白質「正常型プリオン蛋白質」がなんらかの原因で異常な「異常型プリオン蛋白質」になり、脳などの神経細胞に蓄積し、神経機能を障害します。( 右写真 プリオン蛋白質(スクレイピー関連繊維)の電子顕微鏡写真Bar=100nm [ This is licensed under the terms of the Open Government Licence ] : 動物衛生研究所 ホームページより転載 )
BSEは牛同士の接触や空気を介して感染するのではなく、異常型プリオン蛋白質に汚染された飼料などの経口摂取により感染することがわかっています。BSEの病原体は脳や脊髄などの中枢神経に蓄積しやすいことがわかっており、と畜場においては頭部( 舌、頬肉を除く )、脊髄、回腸遠位端を特定部位としてすべて除去し、焼却することが法律により定められています。
現在は国内において、2003年移行に出生した牛からBSE陽性牛は確認されていません。また、緊急病畜において生後24ヶ月齢以上の牛のうち、生体検査で原因不明の運動障害、知覚障害、反射以上、意識障害等の何らかの神経症状、または全身症状を示す牛についてはBSE検査を実施します。(事故による骨折、関節炎、熱射病等による起立不能等症状の原因が明らかな牛を除く。)
BSEスクリーニング検査
対象:緊急病畜において神経症状等を示す24ヵ月齢以上の牛のみ
特定危険部位(SRM)の除去
全月齢:回腸遠位部、扁桃
30ヶ月齢以上:頭部(頬肉、舌除く)、脊髄、脊柱(尾椎除く)
検査結果については 滋賀県ホームページをご覧ください。
情報提供 : 滋賀県食肉衛生検査所、動物衛生研究所